気が付いたら何時からか、ポタッ…ポタッ…っと水道の蛇口から水が漏れてる……。
きっと皆さんそんな経験が一度や二度はあるのではないでしょうか?
気付いているけど面倒だから、直し方がわからないから、又は漏れてる水が大した量じゃないからという理由で後回しにしていませんか?
ここでは自分で蛇口の水漏れを直すための知識を説明させていただきます。
目次
水漏れ箇所を確認しよう!
基本的に蛇口の水漏れはパーツ(主にパッキン)の劣化によって起こります。
水漏れの修理とは簡単に言うと劣化したパーツを新品に交換するということです。
水漏れしている場所によって交換するパーツが違うので、まずは蛇口のどこの箇所から水漏れをしているか確認しましょう。
一般的な水道の蛇口の場合、主な水漏れ箇所は上の画像のA~Dの四ヵ所です。
水栓全体が濡れていると分かり難いかもしれませんが、少量の水を出しながらよ~く観察してどこから水漏れしているか確認しましょう。
水漏れ箇所が把握できたらいよいよ次はパーツの交換です。
水漏れ修理作業に必要な工具について
作業の前に必要な、もしくはあると便利な工具について説明します。
まずはA、B、Cの三ヵ所の交換に必要な水栓修理用のレンチ。
サイズがピッタリ合うように作られた水栓専用なので初心者にも使いやすく、一つあるととても便利です。
次にDの箇所からの水漏れを直すために本体を取り外すときに必要なレンチです。
特殊な形状をしていますね。
最後の工具は「ウォーターポンププライヤー」です。
水道、配管関係の工事に必須のプライヤー。慣れた人ならコレ一本あれば他にいらないかもしれません。
水漏れ修理や蛇口の取り付け、交換をする際に専用工具があるのと無いのとでは難易度が全然違ってきます。
レンタルしているホームセンター等もありますが、それほど高額ではないのでもしもの時の為に購入しておいてもいいかも知れませんね。
自分で水漏れを修理してみよう!
さてこれから水漏れ箇所ごとに交換するパーツの種類と交換の仕方を説明していきます。
【重要】作業前には止水栓を閉めよう
水栓パーツの交換作業の前には必ず止水栓を閉めましょう。止水栓を閉め忘れて蛇口を取り外したりしてしまうと、家中が水浸しになって蛇口からの水漏れどころの騒ぎではなくなってしまいます。
止水栓とは?
止水栓とは所謂水道の元栓のことです。
一軒家でもアパート、マンションでも日本の住宅には必ずあり、この止水栓を開け閉めすることによって家全体に供給されている水を止めることができます。
止水栓の場所は?
普通に暮らしていると普段の生活で止水栓を自分で止めることはあまりないので、もしかしたら見たこともない方もいるかもしれません。
一軒家(戸建て)の場合には家の外の地面に埋まったボックス(凍結防止の為)の中に止水栓があります。水道のメーターの近くにあることが多いので確認してみてください。
アパートやマンションのような集合住宅の場合は玄関の外のボックス、または1階の入り口や建物の外壁、駐車場近くなどに数部屋、もしくは全部屋の止水栓が一ヵ所に固まっていたりします。
分からない場合は他の住人や不動産屋(大家)に確認しましょう。間違って他の部屋の止水栓を止めたりしないようにご注意ください。
A 蛇口のハンドル(レバー)を閉めても吐水口から水が漏れる
おそらく水漏れ箇所で一番多いのがこのAの場所からの水漏れだと思います。
蛇口のハンドルをきつく回して閉めてるのに蛇口の先端、吐水口(とすいこう)から水が漏れる場合はケレップと呼ばれるパーツの劣化が原因と考えられます。
レンチ等を使って水栓上部のナット(カバーナット)を緩めて上部を取り外し、先端に付いているケレップ(コマ)を交換します。
ケレップは水栓こま、コマパッキン、などと呼ばれることが多く、水道のコマとだけ呼ぶ人もいます。
ケレップの交換用ゴムパッキンだけも数個セットで売っていますが、消耗品とはいえ頻繁に交換するものではないし、ケレップ自体の価格も安いのでケレップごと交換するのをおすすめします。
また、ケレップ(固定コマ)が付いているスピンドルと呼ばれるハンドルの軸となる部分まるごとも売っているので、細かい作業が面倒な方は一式交換してしまってもいいかも知れませんね。
TOTO 固定こまスピンドル(13mm水栓用) THY725
水栓のサイズについて
ご家庭の水栓には呼13(1/2)と呼20(3/4)の2種類のサイズがあります。
割合的に小さい方サイズの13(1/2)が使われていることが圧倒的に多いのですが、稀に大きい20(3/4)のサイズの蛇口が使われていることがあるのでご確認ください。
自分で見てもわからない方はスマホ(携帯)でパシャリと蛇口の写真を撮っておいて、お店で購入前に店員さんに確認してもらうのがいいかも知れません。
B パイプの根本(パイプナット)付近から水が漏れる
パイプの継ぎ目から水が漏れている場合はパイプを接続しているパイプナット(フクロナット)に使われているパイプパッキンを交換します。
レンチでパイプナットを緩めて、パイプを引き抜きパッキンを交換します。
パイプ自体が古くなったり、錆ついているときはパイプごと交換してしまいましょう。
三栄水栓 【標準タイプの交換用水栓パイプ】スタンダード自在パイプ パイプ長さ170mm
C 水栓のハンドル下から水が漏れる
ハンドルの下のナット部分から水漏れがする場合はカバーナットの内側に入っている水栓ハンドル内パッキンの交換が必要です。
ハンドルを固定しているビス(ネジ)を外し、Aのときと同様にハンドル下のカバーナットを外して交換します。
スピンドルに更にハンドル上部までセットになったものもあるので、一式交換する方はコチラをどうぞ。
D 壁(タイル)に取り付けている水栓本体の取り付け部分から水が漏れる
Dの箇所から水漏れする場合は水栓本体と水道管を接続する際に使うシールテープを新たに巻いて補修します。
まず水栓取外しレンチを使用して水栓を取り外します。繰り返しになりますが必ず止水栓を閉めてから作業しましょう。
外したら水道管と水栓のネジ部分の古いシールテープや汚れを綺麗に取り除いて、水栓のネジ部分に新しいシールテープを巻きつけます。
時計回りに7~9回くらい巻けばいいと思います。あまり少なすぎると隙間ができてしまうので注意しましょう。
シールテープを巻き終わり、水栓を取り付ける際にも注意が必要です。
もし途中で失敗して逆に回したりしてしまうと、せっかく巻いたシールテープの効果が無くなってしまうので面倒かもしれませんがもう一度巻きなおしてください。
シンプルな普通の水栓なら実は1000~2000円位で買えちゃったりするので、数年に一回と割り切ってまるごと新品に取り換えるのもアリだと思います。
まとめ
蛇口から一滴、一滴と落ちる水の量は一見大したことないと思うかも知れませんが、一日、一月、一年と考えると実は膨大な量の水を無駄にしています。
ポタッポタッという1秒間に1滴程度の水漏れでも、1日で約30Lの水を捨てていることになります。
これは一ヵ月の水道料金に換算すると約200円。
つまり一年間で約2400円を無駄にしていることになります。
こうして説明した後でも、もしかしたら年間2400円くらいならいいやと思う方もいるかもしれません。
しかし、水漏れを放っておけばドンドン劣化は進んでいきます。
漏れる水の量は徐々に増えていき、それに比例して水道料金も跳ね上がっていくことでしょう。
ご自宅等で蛇口からの水漏れを発見したらできるだけ早く交換、修理を行ってくださいね。