弱った金魚への特効薬は塩!?塩浴をしてみよう!

きっと多くの方が一度は飼ったことがある金魚。
犬や猫を飼ったことがない方でも、お祭りですくった金魚を飼ったことをある方は多いと思います。

私の働いていたホームセンターでも金魚等の生体と飼育用品を取り扱っていて、お子様からプロ?の方まで多くのお客様の接客をさせて頂きました。

その中には「飼っていた金魚の元気がない」とか「家の水槽に入れたら数日後に死んでしまった」、「気付いたら逆さまに泳いでいた」、「謎の白い斑点が」のような感じで金魚のトラブル相談に来られる方も多くいらっしゃいます。特に夏、お祭りの金魚すくいの季節になると多くなりますね。

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金魚が弱っていく原因は様々です。水質、病気、ストレス、餌など色々あり、それぞれ原因にあった対処をして環境を改善をしなければなりません。しかし環境を改善したとしても、既に弱ってしまった金魚を元気にするのは素人ではなかなか難しいと思います。そこで活躍するのが「」です。

金魚にどうして塩が効くの?

私も店に金魚を納品している業者の方に聞くまで塩が良いとは全く知りませんでした。正直聞いてからも、「え???」「海水魚じゃないから死んでしまうんじゃないの?」と疑っていましたが実際に塩を入れて店の金魚は元気になりました。

ではどういう理由で塩が良いのかというと主に3つの効果があります。

殺菌効果

塩(塩化ナトリウム)には殺菌効果があり、塩分に弱い病原菌(寄生虫など)の殺菌効果が期待できる。様々な病気の初期症状に効くようです。

浸透圧の調節作用

金魚の塩分濃度は0.5%~0.6%と言われています。金魚と水槽の水の塩分濃度を合わせる事によって浸透圧の調節が楽になり、体力の消耗を減少させることができる。

ダメージの修復

塩には新陳代謝を活発にする効果もあり、傷の回復を早めることができる。

このように塩には様々な効果があり、金魚の水槽に塩を入れることを塩浴(塩水浴)といいます。

実際に塩浴をしてみよう

それでは実際に塩浴をするときの方法を説明します。

水槽はそのままでいいの?

塩浴を行う時はできれば飼っているときに使ってる水槽とは別の水槽をご用意してもらい、体調不良で元気の無い金魚を隔離するようにして塩浴するのがいいようです。

塩の種類は?

まず使う塩の種類ですが、諸説あるようですが一般的に売られている所謂普通の「食塩」でOK。

入れる塩の量は?

次に塩を入れる量ですが、金魚の塩分濃度に合わせるように水の塩分濃度が0.5%位になるようにします。0.5%の塩水は水1ℓに対して塩5gです。一般的な60cm水槽の場合は満杯にまで水を入れると60ℓなので、その場合塩の量は約300gですが、実際には満杯に水を入れることはないので57ℓくらいだと考えて塩の量は57㍑×5㌘=285㌘なので約285gとなります。

塩を入れるときには一気に入れるのではなく、数回に分けて最終的に0.5%になるようにする方が金魚に与える負担がすくないようです。

塩浴の期間はどれくらい?

基本的には金魚が元気になるまでですが、最低でも一週間位は見て頂くことになります。

塩浴中の餌は?

塩浴中は基本的に絶食です。かわいそうだと思うかもしれませんが基本的に金魚は2、3週間餌が無くても餓死したりはしません。まぁ目に見えるくらい痩せてしまったり、餌を欲しがったりするのであればチョット位あげてもいいみたいですが、餌をあげるとどうしても水が汚れてしまうのでグッと堪えて我慢しましょう。

塩浴の注意点とまとめ

塩浴の注意点

当然ですが様々な効能がある塩浴といえども万能ではありません。それどころか方法を間違えると逆効果にもなるので注意が必要です。

・入れる塩が少なくて塩分濃度が薄すぎると効果がありませんが、逆に濃すぎると金魚に致命的なダメージを与えることになってしまいます。そこまで神経質に量る必要はありませんが入れる量には注意が必要です。

・病気や寄生虫の種類によっては塩浴では改善されないことがあります。症状を確認して専用の薬剤使用してください。

・金魚が元気になったからといって常に塩浴の状態で飼うのはあまり金魚にとってよくないようです。常にその状態で飼育しているプロの方もいるみたいですが、基本的には一時的な処置と考えた方がいいみたいです。

まとめ

以上が簡単にではありますが塩浴の説明になります。金魚に塩、知らない人は一生知らないまま終わるような知識ですが、金魚を飼う上では知っているのと知らないのでは大分違ってくると思います。

塩浴を上手に活用して飼っている金魚を末永く可愛がってあげてください。